時々漁師日和

時々漁師 #1 考察 なぜリトリーブでマゴチが釣れたのか?風・潮・ベイトから読み解く

マゴチは「底をずる引き」だけではない

マゴチを狙う釣りといえば、ワームを底でずる引きしたり、リフト&フォールで丁寧に探ったりする釣り方が定番です。

私自身もこれまで、そのような釣り方でマゴチを狙うことが多く、「底を意識すること」が最も重要だと考えていました。

しかし今回の釣行では、そのセオリーとは少し違う結果になりました。

ヒットしたのは、ワームを激しくダートさせるワインドでもなく、ボトムを這わせるずる引きでもありません。

一定速度で巻き続ける「リトリーブ」に明らかに反応が集中したのです。

60cmと50cmという良型のマゴチが、同じようなパターンで連続してヒットしました。

偶然と片付けることもできますが、当日の状況を振り返ると、リトリーブが効いた理由はいくつか考えられます。

今回はその状況を整理しながら考察してみます。

釣行記事はこちら

釣行データ 日時:夕方16:00〜 気温:30℃ 風:北西3m 波高:0.2m ポイント:水深8〜12mの砂地 今回使用したルアーは次の3パターンです。 28gジグヘッド+ワーム(ワインド・[…]

当日の状況

釣行を開始したのは午後4時。

気温は30℃と真夏らしい暑さでしたが、北西から約3mの風が吹き、波は0.2m程度。

ポイントは水深8〜12mの砂地です。

風があったためパラシュートアンカーを使用し、船が流れ過ぎないように調整しながら釣りをしました。

使用したルアーは3種類です。

・28gジグヘッド+ワーム(ワインド・リトリーブ)
・40gスロージグ
・28gシンカー+オフセットフック+ワーム(ずる引き)

それぞれをローテーションしながら、その日の魚の反応を探っていきました。

ベイトは多いのに魚が浮いてこない

魚探には終始ベイトが映っていました。

小魚の量は非常に多く、「今日は期待できそうだ」と感じるほどでした。

しかし、実際には底付近の魚の反応は思ったほど良くありません。

ワインドではヒラメや小型のキジハタが反応してくれましたが、マゴチからの反応はありませんでした。

スロージグでも明確なバイトは得られず、ずる引きにも期待したほどの反応はありません。

「ベイトがいる=魚が釣れる」

実際の海では必ずしもそうではありません。

ベイトが多いからこそ、魚はルアーを積極的に追う必要がなくなります。

満腹状態の魚は、目の前を通る餌だけを効率良く捕食します。

そのため、ルアーの存在感が強すぎたり、不自然な動きをすると見切られてしまうことも少なくありません。

ワインドが効かなかった理由

ワインドは横方向へ大きくダートし、リアクションバイトを誘う釣りです。

活性の高い魚には非常に効果的ですが、魚が落ち着いている状況では逆効果になることもあります。

今回もヒラメやキジハタは反応しました。

どちらも比較的動く餌を追う魚です。

一方でマゴチは最後まで反応しませんでした。

当日はベイトが豊富で、魚が無理に餌を追う必要がなかったのでしょう。

急激に逃げるベイトよりも、弱った魚や流される魚を待ち構えていた可能性があります。

ずる引きにも反応しなかった理由

では、ずる引きならどうだったのでしょうか。

マゴチといえばボトムを這わせる釣りが定番です。

今回も期待していましたが、結果は不発でした。

考えられる理由は二つあります。

一つは、魚が底べったりではなかったこと。

もう一つは、ベイトが少し浮いていたことです。

魚探ではベイトが広範囲に映っていました。

底から少し離れたレンジを泳ぐ小魚を意識していたのであれば、ずる引きではルアーが魚の視界から外れていた可能性があります。

リトリーブが正解だった理由

夕方になり、風が弱まりました。

それと同時に潮も緩み始めます。

このタイミングで、それまでより丁寧な一定速度のリトリーブへ変更しました。

すると60cm。

続いて50cm。

どちらもほぼ同じパターンでした。

リトリーブの最大の特徴は、ルアーが一定のレンジを自然に泳ぎ続けることです。

急激な動きもありません。

砂煙も立ちません。

まるで群れから少し離れた小魚が泳いでいるような動きになります。

活性が高くない魚ほど、このような自然な動きに反応することがあります。

今回はまさにその状況だったのではないでしょうか。

風が止まったことも大きかった

釣りでは「風が止まった瞬間に釣れた」という経験は少なくありません。

今回もそのタイミングでヒットしました。

風が吹いている間は船の流れる速度が速くなります。

パラシュートアンカーを使っていても多少は流されます。

ルアーの速度も一定になりにくく、魚から見ると速すぎる動きになっていた可能性があります。

風が止んだことで船の流れも落ち着き、ルアーが理想的な速度で泳ぐ時間が長くなりました。

それがマゴチの捕食スイッチを入れたのかもしれません。

潮止まりだから釣れないとは限らない

一般的には潮が動く時間が釣れると言われています。

もちろんそれは間違いではありません。

しかし今回ヒットしたのは、むしろ潮が緩んだタイミングでした。

潮が速い時間は魚もポジションを取り続ける必要があります。

一方で潮が緩むと、捕食の仕方が変わる魚もいます。

流れ任せではなく、自分からゆっくり餌を追える状況になります。

だからこそ、一定速度で泳ぐルアーが目立った可能性があります。

「潮止まりだから終わり」と決めつけず、その時間に合ったルアーアクションへ切り替えることも重要だと感じました。

今回使用したルアーについて

今回最も反応が良かったのは、メジャークラフトのフラットレック ウルトラヘッド 28g」と「ウルトラベイト ストレートの組み合わせでした。

特別なアクションを入れたわけではありません。

着底後に一定速度で巻くだけ。

それだけで2本の良型マゴチが反応しました。

ルアーには「釣れる動き」があるのではなく、その日の状況に合う動きがあります。

今回はこの組み合わせとリトリーブ速度が、その日の正解だったのでしょう。

今回の釣行で学んだこと

今回の釣行では、「マゴチはずる引き」という固定観念を少し見直すきっかけになりました。

もちろん、ずる引きが有効な日もあります。

ワインドが爆発する日もあるでしょう。

しかし、どんな状況でも同じ釣り方を続けるのではなく、魚の反応を見ながらローテーションすることの大切さを改めて実感しました。

ベイトの量、風、潮、船の流れる速度、そして夕まずめという時間帯。

これらが重なった結果、最も自然に泳ぐリトリーブが答えになったのだと思います。

釣りは毎回条件が変わります。

だからこそ面白く、同じポイントでも毎回違う答えがあります。

今回の経験は、次回以降のマゴチゲームでも大きな引き出しの一つになりそうです。

もし同じように「ベイトはいるのに釣れない」という状況に出会ったら、ぜひワインドやずる引きだけでなく、一定速度のリトリーブも試してみてください。

思わぬ一匹につながるかもしれません。

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